以前から疑問に思っていた事

私は漫画を良く読む訳ではないのですが、それでも今までに何作かは買って読む事はありましたがその程度です。

子供の頃、私の周りはみんな少年ジャンプを毎週心待ちにしていました。しかし私は友人の家に遊びに行った時に読ませてもらったり、せいぜいコミックを借りて読んだりとそんな程度です。

そんな私が以前から疑問に思っていた事があるんです。

それはスクリーントーンのことです。この単語も最近まで知りませんでした。漫画を描く人からすると当たり前すぎて考えることもないことかもしれません。

いろいろ調べてみるとスクリーントーンとは商標のようですね？

イギリスのレトラセット社が販売しているものをスクリーントーンと呼ぶそうです。

しかし今ではスクリーントーンが代名詞みたいになっているようです。ソニーのウォークマンであったり、ヤマト運輸の宅急便であったり、その会社の独自の言い方が代名詞になっているということがよくあります。

スクリーントーンもその1種のようです。

スクリーントーンとは漫画で主に影や模様などを表すときに使われる以下のようなシートの事です。

さてそんなスクリーントーンですが、私が以前から疑問に思っていることをお話ししましょう。

漫画を定期的に読むわけでもなく、そこまで興味があるわけでもない私ですが、漫画のコマ割りや、画法等のアーティスティックな部分には興味があって見ていました。コマ割りを細くするとスピード感を表現できるんだなぁとか、勢い線を描くと迫力が出るなぁとかです。

だからといって私は絵を描くわけでもないんですが‥

漫画の下書き、ペン入れといった工程では影や模様は作家が描いているのに漫画として製本されたらなぜスクリーントーンになるのだろうか？といった疑問を持っていました。

左の女性の画像は髪や目、影に使っています。左の波もスクリーントーンの様です。

自分なりに調べた結果ですが、スクリーントーンと言うのは非常に便利なもののようですね？印刷の歴史を調べると昔は微妙な影の表現がしにくかったと聞きます。だからスクリーントーンを使用していたのだと。

しかし面白いですね、白地に黒い点の密度の違いで色の濃さだけでなく、なんとなく色合いまで表現が出来るのです。

言われてみればなんとなく緑色っぽかったりピンク色ぽかったり感じる時があります。おそらく見る側の脳内で都合よく変換しているものと思われますが。

作家本人としては自分のペンで書いたそのものが1番表現したかった絵の筈です。それを漫画と言うある意味では工業製品として量産するためにはどうしても機械による印刷が必要です。

作者のイメージになるべく近づけるため、そして機械で大量に印刷するために妥協の産物としてスクリーントーンが使われるようになったのではないかと想像します。

しかしそれも調べてみると必ずしも正解とは言えなさそうです。

漫画と言うのは白と黒だけで表現すると言う暗黙の了解みたいなものがあるようです。欧米諸国を見ると漫画はカラーのものが結構あるそうです。しかし日本では白黒が大多数だと思います。漫画と言うのはこういうものだと言う文化が出来上がっているといえます。

そう考えるとスクリーントーンも細かい事は抜きにして漫画と言うのはスクリーントーンを使うものだ！使わなきゃ漫画ではない！

くらいに思う人がいても不思議ではありません。

これは良い悪いではなくそういう文化なんだろうと理解しました。

ちなみにスクリーントーンを使わない作家さんもいるようですね？好みがあるそうです。

漫画と言う文化

皆さんよくご存知のように日本の漫画は世界に誇る文化の1つです。世界中の人が日本の漫画に影響を受けています。漫画の影響力ってすごいですよね？その人の人生を左右する位のエネルギーを持っているのですから！

同じ絵を描く人でも漫画と言うジャンルは独自の文化を持っているんだなぁと思いました。

私のような素人から見ると絵を描く人をひとくくりに見てしまうところがありますが、様々なジャンル分けがありそれぞれに独自の進化を遂げていっているのだなぁと思いました。

いわゆる漫画家とアニメーターではまた大きく違うようです。

連載中のタッチペンとiPadでのお絵描き企画でスクリーントーンを使ったようなパターンも面白いかもなと思いました。Procreateにはスクリーントーンの様なブラシもいくつかあったと思います。今後に企画に取り入れても面白そうだなと思いました。

同じ絵描きの中でも様々な文化そしてスタイルがあるのだなぁと言うことを垣間見れたような気がします。