いったいシールドって何なのか？

シールド（shield)とは

１ 盾(たて)。盾のように防ぎ守るもの。

２ 電磁場や放射線の影響を遮断する覆いや防御壁。原子炉の周りのコンクリート構造物など。遮蔽(しゃへい)。

３ トンネル掘削に使う、刃口のついた鋼製円筒または枠。掘進機。シールドマシン。

シールドとは上記の様な意味合いを持つ言葉です。

色々な意味を持っていますが、PCケーブルに使われるシールドと言えば上記2番の意味になります。

ディスプレイポートケーブルにおけるシールド処理とは外部の電磁場（ノイズ）から信号を守る為になります。

ケーブルには大事な映像や音声データが転送されているのは解ると思います。シールドとは外部にある電磁場等から守る為と言う事は解ったが、いったい電磁場ってなんだろう？って事になります。

PCは部屋でしか使わないし電磁場なんて関係ないからいいや！と思ったら大間違いです。

世の中はあらゆる電波にまみれています。自分の部屋でも例外ではありません。

ではいったい電磁場とは何でしょうか？

電界と磁界の総称が電磁場です。簡単に言えば電波の有るところには磁界が存在し電磁場が発生しているという事です。

電波と言えばもっとイメージがわきやすいでしょうか？電波があるからスマホで電話も受けられますし、メールも受信出来ます。インターネットも出来るわけです。

蛍光灯をつけていれば電磁場が発生しますしテレビもそうです。それ以外の電化製品も全て電波が発生すると思って良いと思います。

では部屋にスマホも無く電化製品も蛍光灯も一切なければ大丈夫か？と言えばそれも違います。テレビの電波、ラジオの電波、電線があればそこからも電波が発生している事でしょう。とにかくあらゆる電波にまみれています。

通常は人間が気にするほどの強さではないらしいのですが、微弱な電波を扱おうと思ったらその影響は無視出来ません。

あるゆる電波はノイズとなって悪影響を及ぼします。映像の乱れ、音声の乱れ、データ転送速度にも影響があるかもしれません。

そんな電磁場の影響から信号を守るのがシールドになります。

ディスプレイポートケーブル等のケーブル内部はどうなっているか？

ケーブル内部は数本の信号ケーブルが入っており、そこに映像や音声のデータが流れているわけです。

ディスプレイポートケーブルは通常PC裏側やモニター裏側に接続します。PCやモニターも電磁場があるわけですが、そこからも守る必要があります。

シールドが無いからといってケーブルが機能しないわけではありませんが、データを欠損なく鮮明に転送する為にはシールドは必要です。

シールド処理の有る無しでメリットデメリットがあるとしたら

SeekEra DisplayPort ディスプレイポート ケーブル DP1.4 ケーブルはシールド処理を施したケーブルになります。

ケーブル内部がどうなっているか、みてみましょう。

ケーブルを途中で切断し中がわかるようにしました。

見てわかりますでしょうか？幾重にもシールド処理がされています。

まず一番外側のナイロン織の下に黒のゴム状の保護層があります。さらにその下には針金状の膜でコーティングされています。そして信号ケーブルの周りをアルミ膜で覆い、さらに細かく信号ケーブル毎にアルミ膜で覆っています。

この様にかなり厳重なシールド処理がしてあります。ですから上記デメリット部分のケーブルが太く固いといった部分では他社ケーブルより硬い傾向にはあるかもしれません。

だからといって取り回しに苦労するほどではないと思いますが、柔らかくしなやかなケーブルではないと思います。

そこはケーブルの何を重要視するかによりますが、ケーブル本来の機能は十分に発揮出来る性能だと思います。

まとめ

シールド処理の有る無しで映像や音声がどう変化するのかははっきり言って検証はしにくいです。

しかしデータ転送に影響を与えるノイズは確実に存在しており、それを防御する処理はあった方が良いと言えると思います。

なかなか目に見える効果がわかりにくい分野かもしれませんが、保険に加入する感覚で無いよりあった方が良い事ははっきりと言えそうです。