コンピューターの可能性!量子コンピューターが実用レベルになったら
量子コンピューターとはいったい何なのか?
量子コンピューターって聞いたことはありますか?一応完成しているのですが、まだ研究段階で実用レベルではありません。
結論から先に言うと、信じられないくらいのスピードで計算が可能なコンピューターです。
一つ例を挙げると、現在最高峰のスーパーコンピューターが富岳ですが、富岳が計算に1万年以上かかる計算を量子コンピューターは僅か2分程で完了したとか。
スーパーコンピューターでも凄いですが、量子コンピューターからするとスーパーコンピューターは止まっているといってもいいほどスピードに差があります。
この話の後になんですが、スーパーコンピューターの凄さを伝えますと、富岳の1つ古いモデルで京があります。以前は世界1位のコンピューターでした。
この京のネーミングの由来ですが10ペタフロップスの計算速度を実現した事から来たそうです。
10ペタってなんだ?って事ですが、単位って事はわかりますよね?
私たちが実生活で使うと言えばギガやテラくらいでしょうかね?ひと昔前まではギガでも信じられなかったですが…
10ペタとは1の後ろに0が16個つく数字だそうです。それが兆の次の京らしいんですね。
どうやら1秒間に1京回の計算をこなすとの事なんです。イメージしやすいように例えを出すと、地球の全人口が1秒に1回のスピードで計算をして24時間やり続けて17日間程かかる計算量なんだとか…それをわずか1秒でこなす。凄いですよね?
しかしそのスーパーコンピューターが1万年以上かかる計算問題ってどんなものなんだって思いますが、その問題をわずか2分程で解いてしまう量子コンピューターっていったいどうなってるのか?もう根本的に原理が違うとしか思えませんが…
コンピューターの計算の原理
CPUで計算するわけですが、トランジスタのオン、オフが基本だそうです。つまりこれが0と1って事です。
これをビットといいます。コンピューターの世界は2進法で表現します。0,1ときたら次は桁が上がるわけです。私達人間は普通は10進法ですよね?10個単位で桁があがります。でもコンピューターは2進法のが都合が良いみたいです。
1ビットは0と1の組合せです。全部で4通りになります。ファミコンは8ビットでした。8ビットでは256通りです。これが16ビット、32ビットと増えると組合せが2次関数的に増えていくので計算が速くなる事は想像出来そうです。
つまりスーパーコンピューターはこれがものすごく沢山の組合せの計算が出来るんだろうなと言う事になります。実際にはCPUは一つではなく8万個以上はあると言われています。それを連結させているようです。
イメージ映像かもしれませんが、見た事ありませんか?
スーパーコンピューター
非常に簡単ですが、コンピューターの計算はこんな感じなのです。
量子コンピューターの仕組みは?
そもそも量子とは何なのでしょうか?
量子とは原子を構成する電子や中性子、陽子といった総称です。
その量子の性質を利用したコンピューターなんです。
量子コンピューターを語ろうと思うと、どうしても量子の事をある程度理解する必要があります。本格的に学ぼうとすると量子論や量子力学といった学問になって下手に手を出すべきではない非常に難解な学問です。私も以前かみ砕いた量子論の本を読んだことはありますが、そうそう理解出来るものではありません。
ただ興味のある人には面白い学問でもあると思います。
ここからは量子の性質について触れますが、学問というよりエンターテイメント的にとらえてもらった方がいいかもしれません。というのも量子の性質というのは摩訶不思議と言いますか、私たちの常識では到底理解出来ない現象が起きている世界なんです。
でも量子とは物質を形作っている一番最小単位であり世の中全ての物、私達人間でさえ量子で出来ているわけです。つまり摩訶不思議な信じられない現象が世の中の真実なのかもしれません。
この量子ですが、いったいどんな性質があるというのでしょうか?そしてその性質が何故スーパーコンピューターをも凌ぐ計算スピードを可能にするのか?
段階を踏んで説明していきましょう。
光子(光を構成するもので量子の一種)は粒子であるとする説と波であるとする説がありました。しかし光の性質を色々と調べると粒子でなければ説明がつかない現象と波でなければ説明がつかない現象がありました。いったいどういう事なんだ?と物理学者を悩まし続けた問題があったのです。それを証明する為の実験を行いました。
量子の摩訶不思議な現象を証明する為の有名な実験があります。それは2重スリット実験といわれる実験です。
以下画像の様な実験です。
光子を一個ずつ発射出来る銃から二重にスリットが入っている板に光子を発射します。その先に光子に反応する板を置き光子がどこに当たったかわかる様にします。光子はスリットを通り板に当たるわけですが、沢山の光子を徐々に発射すると板には画像の様な縞模様が現れたんです。この縞模様は波の干渉により、光子が波である事を証明しています。一気に光を照射しても光子を一個ずつ発射しても結果は同じでした。ちなみにスリットの1つを塞ぎ1つのスリットにした場合、板に現れた模様は縞模様ではなくスリットの形そのままでした。これは光子が粒子であることを証明しています。
光を一気に照射するなら波の性質があるのも理解できるのですが、光子は1つの個体です。なのに波の性質である干渉縞が現れたのです。
これは常識では考えられないことなのです。光子は必ず1個ずつ発射しているので二重スリットのうちどちらかを通っているはずなのです。通常の現象であればスリットの形がそのまま板に模様として現れるだけの筈らしいのです。しかし結果はそうではありません。
光子が途中で分裂しているのであれば可能性はありますが、そうでないことの証明もできているようです。
さらに不思議なことが続きます。光子がスリットをどのように通っているかを観測するためカメラを設置したそうです。するとやはり光子は分裂しているわけではなくどちらかのスリットを通っていることがわかりました。しかも驚くことにその観測を始めた途端今までとは結果が変わったのです。波の性質を示す縞模様が完全になくなりました。つまり先程言ったスリットの形がそのまま板に現れたのです。まるで光子が意思を持っているかのような結果となりました。光子は私たちが観測をした瞬間自らの振る舞いを変えたことになります。先程の実験との違いはスリットをどうやって通るのか観測しているのかしていないかの違いしかありません。
これははっきりいって理解不能なのですが実験で証明されているのだからしょうがないです。一旦受け入れないと話が進みません。
この結果から量子は重ね合わせの性質を持っていると物理学者たちは結論づけました。つまり量子は粒子であり波であると言うことです。そしてそれは観測するまではそれぞれ50%の確率として存在していますが観測した瞬間に性質が決まると言うことらしいのです。それは量子が分裂したりするなどではなく1つの物体が振る舞いを変えると言うことになります。
これはもう理解不能なのですが、この重ね合わせの性質こそが量子コンピューターの基礎となるようなんです。
この性質をコンピューターに置き換えると、例えば8ビットのコンピューターは256通と言いましたが、通常であれば256通の組み合わせを順番に計算して答えにたどり着くわけです。これはスーパーコンピューターでも理屈は同じです。多少考えが飛躍しますが、量子の世界では結果を観測するまですべての組み合わせの性質を持っているということになります。
1ビットであれば0と1の組み合わせでした。しかし量子であれば1つの量子が0と1両方の性質を持っているわけです。
8ビットコンピューターで256通の計算を順番にするのと比べ、量子コンピューターでは1度の計算で256通の計算結果が元からあることになります。
量子コンピューターも基本的な計算方法は通常のコンピューターと変わらないらしいのですが、使用するのが通常のビットではなく量子ビットと言われるものになります。
初めから256通の計算結果があるとは言えその中に答えはたった1つです。それをどう取り出すかは工夫が必要らしいのですが、それ以上は私には到底説明ができません。
といった感じで量子コンピュータをただ単に興味がある私なりの解釈で説明しましたが、なかなかうまく説明できずもどかしくてしょうがありません。そもそもこんな難解なことを私が説明できるはずもないのですが、もし興味がある方はいろいろ調べてみてください。
こんな感じで量子コンピューターの驚異的な計算スピードの理由がなんとなくイメージできたでしょうか?
それ以前にこの世の中の仕組みは一体どうなっているのだろうか?そういった興味もわくんじゃないでしょうか?
物質を構成する最小単位の量子がこういった性質なわけです。ですからこの世の中はバーチャルリアリティーだと言う真剣な説もあります。
この量子コンピューターでも万能ではないらしいです。物事を最適化するような計算方法が得意らしいのです。例を挙げるとキリがないのでやめておきますが、この量子コンピューターが実用化されれば仮想通貨等の暗号も瞬時にして解かれることだろうと言う話もあります。
しかも現段階の量子コンピュータはまだまだ実験段階であり実用には到底及ばないそうです。量子コンピューターレベルで考えればまだまだおもちゃのようなものらしいですね。
これが近い将来実用化されると言う話もありますから一体世の中はどんなふうになっていくのでしょうか?
間違いなくAIは量子コンピューターの計算により凄まじいほど進化すると思われます。楽しみでもあり同時に怖くもありますね?
ちなみに現段階のAIでも人間のファジーな感覚も計算済みだそうです。例えばネットに出てくる個人ごとのおすすめ情報ですが、その人の好みを1から10まで単純に並べてると思ったら大間違いです。多少外れているものを少し混ぜることによって人間は選びやすいと言う性質を理解しています。
なんだか怖いですね?
自分で選んでるようでいてAIに意図的に選ばされていると言う構図は既にあります。
これから人間が人間らしくあるためにはどう考え、どう行動し、何を選択するべきなんでしょうか?
量子コンピューターのことを考えると改めてそんなことを思うのでした。
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