映像のレストアとは何だろう？

まずレストアって何だろう？って事ですが、私はレストアっていうと車のレストアを思い浮かべます。

レストアって英語の「restore」って事で、元の状態に戻すとか復活させるみたいな意味があります。修理とは意味が違ってあくまで元の状態に戻すって意味合いが強いです。クラシックカーを修理するのではなく新車当時の状態に戻すって事ですね？ですからエンジン等を修理して問題なく走行させるだけではなく、シートの状態、インテリアの状態等を元の状態に戻す意味合いが強いわけです。クラシックカーの愛好家には、この元の状態であるって事を重要視する事も多いようですね！そこにプレミア感を感じるのでしょう！気持ちはよくわかります。

映像のレストアも同じ事で、劣化した映像を当時の良い状態に戻すって事になります。しかし映像の場合、クラシックカーと違って当時の状態に戻すレストアよりも、より現代的な映像に近づける方が多いかもしれません。例えば白黒時代の映画をカラーにするとか、アナログ放送の映像をより鮮明にする等です。ですからレストアというよりリマスターと言われることが多いですね？

当時の映像をデジタルリマスターで鮮やかに蘇る！みたいな文言を見た事ありますよね？

デジタルリマスターってどうやってやるのか？

映像のリマスターを考える時に色んな疑問が浮かびませんか？フィルム時代の粗い映像をHD映像に変換させるなんて出来るんでしょうか？

これらに関しては私は昔から疑問に思っていたことがあります。テレビを例にあげましょう！

4Kテレビがありますけど、一部の4K対応の映画を見るならハイクオリティー映像の恩恵を受けられるだろうけど、4Kに対応していないコンテンツであれば意味がないんじゃないか？こう思うわけです。

そもそも生のデータが4Kに対応していないわけですからね？

しかし色々と調べてみると意味がないとは言えないらしいのです。詳しくは解りませんが、テレビ側で4Kに自動変換されるというような事が書いてありました。ただあくまで通常のデータを変換するわけですから本来のクオリティーは発揮できないとの事です。

ですからリマスターって元の粗い映像のデータをどうやったら綺麗な映像に出来るのかな？と思ったわけです。

以下の画像はイメージ画像ですが、こんな感じでぼやけた映像もクリアになるって事ですね！

今では映像を自動的にコンバート出来るらしいですが、とことんまでクオリティーを追求するとどうしても人の手の介在が必要みたいです。詳細は凄く専門的になりますので簡単な工程を紹介します。

1. デジタルデータに変換（はじめからデジタルデータの場合はそのまま）
2. デノイズ（映像の中になるゴミや汚れを取り除く）
3. 映像の色や明るさ、画面の揺れ等の調整

上記の様な工程を経てリマスター版の映像は出来る様です。特にbのノイズ除去が大変なようでして、基本的には機械でやるみたいですが、最後は手作業が必要みたいです。ノイズを除去するとその部分のデータは無くなってしまうのですが、それを切った貼ったするようなんですね？

映像とは静止画の連続ですから前後の静止画からなくなった部分をくっつけるなどして修復していくようです。

ｃで色を鮮やかにしたりするわけですが、色のコントラストや彩度等の調整をしていくわけです。場合によっては効果を付け加えるなんて事もあるようです。

今はAIが分析して自動でやってくれるみたいですね？白黒の映像でも当時の色をかなり近いところまで再現出来るそうです。凄いですねぇ！

こんな感じで昔の映像もクリアな画像で見る事が出来るわけです。ありがたいですね？

私の知り合いで昔の特撮系の映像が好きな人がいるんですが、円谷プロダクションのウルトラマンシリーズのリマスター版を見た時は感動したのだとか！

今アナログ放送時代のテレビ映像を見ると映像がかなり粗くみえますよね？デジタル放送になった時はテレビ出演者は肌の細部まで見えるようになるので困ったなんて声を良く聞きましたね？おそらくメイクも以前にも増して気を使う事になったことでしょう。

最後に一つ思うのですが、リアルな映像ってなんだろ？っていう素朴な疑問です。

リアルって現実って意味ですよね？

つまり自分の目で見た映像が一番リアルなわけですが、高性能カメラを通した映像をみると思わずリアルだなぁって思ってしまうのですが、本当のリアルより鮮やかで綺麗に見えるって感じる事はありませんか？

ゲームの映像でもそうです。ものすごく綺麗で遠く小さなものまでクリアに見える。でも現実の本当のリアルってもっとくすんでいたり、色ももっとぼんやりしていたりとかすると思うんです。写真でも良く思いますよ！良いレンズに変えて撮影したりすとものすごく鮮やかなんです。これは機械によって加工された映像なんじゃないかって思う事があります。色だって人間の目でみるより鮮やかに見える事がありますから。決してそれを否定するわけじゃないですよ！そういう映像を見るのは個人的に好きなんですけどね！

ゲームの映像で思う事があります。今のゲームは本物かなぁって思うような映像もありますが、それはより本物のリアルに近づけた結果かなぁ？と思ったりします。少し前のゲーム映像って綺麗ではありましたけど、ピントが画面全てに合っていたんです。近くも遠くも全て！でも現実ではありえません。なかなか意識しませんが、近くを見ているときは遠くはぼやけているんです。カメラと同じですね？でも少し前からですが、ピントも意識した映像になってきていますね。中にはカメラの手振れをあえて再現しているようなものもあります。

案外現実は汚いものも含め現実なんだと色々な意味を含め思うわけです。