不気味の谷!3DCG ロボット工学の壁
不気味の谷現象
CGクリエイターであれば聞いたことはある現象ではないでしょうか?
人物のCGやロボットの見た目が実際の人間にかなり近い時に感じる嫌悪感でその境界線を不気味の谷と表現されます。
以下引用文です。
ロボットを人間の容姿に近づければ近づけていくほど親近感が増していくのだが、ある一定の度合いに到達すると突然「強い嫌悪感」を感じる奇妙な現象だ。
しかし、人間と見分けが全くつかない時点で、この不思議な現象が消滅し親近感が上がるというもの、これは、ロボットに限らず3DCGで作られたキャラクターでも発生する。
この現象はかなり以前から知っていたのですが、現在の技術ではこの谷を越えたともいわれています。
映画やゲームでもぱっと見は見分けがつかないくらいのクオリティーだと思います。
厳密にいえば、その気になってみるのでやはりしっかり見るとCGだとわかるのですが、わかったとしても不気味ではありません。つまり不気味の谷は完全に超えたわけです。
上記の不気味の谷グラフはCGと気付くかどうかではなく不気味に感じるか感じないかの境界線ってわけですね。
ただ上記画像の女性はCGですが、これは完全に見分けがつかないですねぇ。すごいですね。
不気味の谷で一つ面白い話は、映画で有名なピクサーがかなり以前から不気味の谷を意識していたのではないか?という話があります。
ピクサーと言えばCGアニメーションを産業としています。
ピクサーの最初の作品はトイストーリーですが、初期のトイストーリーは一応人間も出てくるのですが、不気味とは言わないまでもどこか愛着のわかない可愛らしくないCGでした。
ピクサーとしてはCGのクオリティーを上げた結果なのでしょうが、評判はあまりよくなかったと聞きます。あくまで人間のCGがですがね。
それからの作品はCGのクオリティーはどんどん上がるものの、リアリティーの追求はどこかで線を引いた感じが個人的にはしております。髪の質感、肌の感じ衣服の毛羽立ち等かなりリアルな感じなんですが、目や口元はアニメらしさを逆に強調している感じです。CGアニメーションを産業としているのでCGのクオリティーは追求しているはずですが、好感度が落ちないギリギリのラインを設定して作っている感じがあります。
そもそも作品の作りからして、完全なるリアリティーを追求しているわけではないとはいえ、やはり不気味の谷は避けて通れないのだなと思いました。
CGのクオリティーに関して
どこに不気味さを感じるのか?
これは良くわかりません。なんとなくとしか言えません。人間の感覚は凄く繊細で顔の微妙な筋肉の動きとか口元の動き等をしっかりと感じているのでしょうね?
とことんまでリアルに近づければ、親近感を抱く事は解っていますがCGを少し違った角度で深堀してみようと思います。
皆さんはCGのどんな部分に価値を見出していますか?
よりリアルにする事が至上命題としてあるんじゃないでしょうか?
もちろんそれだけではないでしょうが、リアリティーを追求していく事に一番の重きを置いている様な気がします。
しかし本当にリアルと区別がつかないくらいのクオリティーになった時にCGの価値ってどうなるのかな?と思う事があります。
例えばゲームです。レースゲームでグランツーリスモがありますが、私は好きで初期の頃からプレイしています。作品が新しくなるにつれてCGのクオリティーが増していくのが楽しみでした。作品毎に当時最先端のモデリング技術等のCGクオリティーだったと思うのです。その度に「すごくリアルだなぁ」といって楽しんでプレイしていましたが、冷静に考えて本当にリアルか?を考えた時に本当のリアルではないとどこかで感じながらCGを楽しんでいたような気がします。つまりリアルに近づいているけどもよりリアルに近いCGらしさを楽しんでいる自分がいたような気がするって事です。
レースの現場を本物の映像とCGを比べると、CGの方がより鮮明でキレイな印象があります。逆に本物は表現は悪いかもしれませんがどこか粗い映像に感じたりクオリティーが低い印象があったりします。本物なのにクオリティーが低いだなんておかしな話なんですが、どうでしょうか?
ちなみにこのグランツーリスモとミクの合成は昔私が作ってみました。確か映像の合成を色々試していた時に遊びでやったのだと思います。ミクの影が車に写ってますね?影を描いたのか、どうやったか覚えてませんがグランツーリスモ上でモデルを置いてそれを入れ替えたんだと思います。なかなかこういったただの合成でも何も考えずに配置するだけだと結構違和感が出るものなんです。いい勉強になったなぁという思い出があります。
CGって実はCGらしさがあるから見ごたえがあるのじゃないだろうか?と思うわけです。リアルを追求してもどこかオーバーに表現していたりCGならではといった部分に楽しさがある感じがします。
よく本物の中にCGが紛れてますといった映像があります。そうなると見分けがつきませんが、これをCGで作ったんだ!とわかった瞬間がワクワクするのであってただの映像として見ただけでは見分けがつかなくて何も感じないかもしれません。
実はCGでこうやって作りました的な工程を見るのが楽しかったりしますね。
もちろん見分けがつかないほどの技術の向上は色々な使い道もあるでしょうし、それはさらに追及していくべきと思いますが、CGの楽しみ方ってCGらしさにあると思います。
かなりリアルに近いCGらしいCGが私にとっては一番面白い境界線かもしれません。
CGの楽しさの谷現象と名付けようかな?なんて思っていますが、CGをこういった角度で深堀している物もあまりないかなぁと思いブログを書いてみました。
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